最初に「めかぶって何?」、「わかめと何が違う?」といった疑問を解消していきましょう。 まず言っておきたいのは、めかぶもわかめも、同じ食材だということです。わかめの根元に位置する部分がめかぶで、上部のひらひらとした葉の部分がわかめ。つまり完全な別物ではないのです。しかし、形状や味わいなどはわかめと異なっており、食品・商品としては区別されているのが通常です。
生殖細胞が集まっており、ここは成実葉や胞子葉に相当します。折り重なってひだ状に根元が構成されていますが、海藻ですので厳密には根ではありません。そのため「根本部分」とよく表現されていますが、「わかめの根」=「めかぶ」ということではありません。あくまで分かりやすく表現しただけです。
なお、地域によっては「ネカブ」「ミミ」「カブ」「メヒビ」などと、めかぶ以外の色んな呼び方がされていますので、混乱のないようにしましょう。
めかぶはわかめを作る際に獲れ、捨てるのがもったいないということで、これを加工して商品化しているのが通常です。そのため、わかめの生産量が多い地域でめかぶの生産量も多い傾向にあります。
全国のわかめ生産量については農林水産省がデータを公表しており、その統計(平成30年漁業・養殖業生産統計)によれば、宮城県、岩手県、徳島県が国内の生産のほとんどを占めていることが分かっています。宮城県だけでも33%を占めていますし、以前よりも収穫量が増えているという結果も得られています。調査時点では、前年より8,100t増加しており、これは前年から18%もアップしたことを示しています。
特にこの三陸海岸一帯太平洋側で獲れるめかぶは「三陸めかぶ」としてブランド化されており、単に「わかめのついでに取れる海藻」とは扱われません。高値で取引されていますし、そのクオリティも高いです。
ブランド化されているのにもきちんと理由があります。三陸周辺の海は山や川にも恵まれており、リンや窒素などの栄養素が豊富に含まれているということが関係しています。そのため多くのわかめが収穫できていますし、高品質なわかめも育てやすく、味もおいしく、含有される栄養成分も豊富という特徴を持つのです。
食材としてのめかぶは、加工方法が複数あるのも特徴的です。 生のまま販売している業者もありますが、主な加工方法として「たたきめかぶ」「乾燥めかぶ」「塩蔵めかぶ」「子持ちめかぶ」などがあります。それぞれ保存できる期間や食べ方、味わい、価格などが異なりますが、豊富なバリエーションがあることによって様々な楽しみ方ができるようになっています。
なお「塩蔵」とは塩に漬けて保存が効くようにしたもので、「子持ちめかぶ」はシシャモなどの卵を混ぜて加工した商品です。王道の商品でもある「たたき」はめかぶを細かく切り刻んだもので、冷凍にして流通するケースが多いです。乾燥させたものは日持ちしますが、収穫後すぐに乾燥させれば良い状態を保つことができます。乾燥めかぶをご自宅に備えておけばいつでもめかぶが楽しめるようになるでしょう。
めかぶは身体に良い栄養素が多く含まれており、美容や健康食品としても有用と言われています。
簡単にまとめためかぶの成分と効能は以下の通りです。
・エネルギー:11kcal
・タンパク質:0.9g
・脂質:0.6g
・食物繊維:3.4g
・コレステロール:0
・便秘解消
・免疫力向上
・高血圧の予防
・中性脂肪低下
・発毛
・胃痛の解消
・新陳代謝の活発化
これらの効能は、めかぶにアルギン酸やフコイダン、ミネラル、EPAなどが含まれていることに由来します。葉の部分より数倍のぬめりやミネラルを含んでおり、このぬめりを出すフコイダンが腸内環境を整えることなどに作用します。これによって糖質の吸収を抑える効果なども期待されています。アルギン酸に関しても排便を促進する効果があるとされ、やはり腸内環境を整えるために効果的と考えられていますし、同時にコレステロール値を下げる働き、高血圧を予防する働きなどもあると言われています。
ミネラルとしては「カルシウム」「鉄」「カリウム」「マグネシウム」などをバランスよく含んでいます。例えばカリウムだと余分な塩分を体外へ出してくれる作用、カルシウムやマグネシウムだと骨の形成・強化に作用します。
さらに脂質であるEPA(エイコサペンタエン酸)は、体内では合成できない必須脂肪酸の一種です。DHA同様中性脂肪の低下や血小板凝集を抑制する効果などが期待されています。
また、これら様々な栄養素を含むだけでなく、低カロリーという特徴を持つこと、そして満足感も得やすい食材であることからダイエットにも活用しやすいといえるでしょう。 まだまだめかぶの効能については明確にされていないこともありますが、健康や予防のために効果的な食材であることは間違いないでしょう。
めかぶの食べ方にもいろいろあります。 生でそのまま食べることもできますし、加工方法に合わせて色んな料理にも使えます。例えば、ご飯のにたたきめかぶを乗せ、その上にお刺身を乗せるとこれまでとは違った味わいの海鮮丼を楽しむことができます。めかぶの本場である三陸の海鮮丼では、このようにめかぶが活用されることも多いです。
めかぶはそのままの状態でも触るとつるつるとすべり、ぬめりがあります。下準備として水で洗い、茎の付け根に包丁を入れ、茎とひだの部分に分けましょう。
そして、沸かしたお湯に茎を入れ1分ほど茹でます。その後ひだも入れ、数十秒ほど茹でましょう。
このように、基本的にめかぶの下準備では湯通しを軽く行います。固い芯の部分は湯通しの前後で取り除いても良いでしょう。しかし後述するように、有効活用するレシピもありますので、無駄にしたくないという方は一緒に茹でて別の料理に使うと良いです。
茹で時間ですが、20秒ほどすると色が茶色から緑色に変わってきますので、そのタイミングで取り上げて冷水で冷やしましょう。
その後包丁で細かく刻んで、めんつゆや醤油、薬味を混ぜれば簡単にご飯のお供が完成します。お吸い物など、スープに入れても合いますし、納豆やオクラ、とろろといった粘り気のある食材と合わせることもおすすめです。
「たたきめかぶ」を作るのであれば、このように茹でたひだを包丁で細かく刻めばいいのですが、茹でる前にたたく手法もあります。ただ、ねばねば・とろとろの食感を求める方は茹でてからたたくと良いです。
茎の部分はきんぴらなどに使う方法があります。茎はやや固いため捨てられることも多いですが、ここも食べられます。フライパンで熱して、きんぴらに必要な砂糖・醤油・みりんなどで調理すれば、こりこりとした食感を有効活用できます。
なお、一切茹でず、焼いて食することも可能です。 グリルやオーブンなどにアルミホイルを敷いて焼くだけでできますので、非常に簡単です。焼いた場合も徐々に変色しますので、そのタイミングで裏返します。焼き過ぎると苦くなってしまいますので、鮮やかな緑色に変わるところまでにしておきましょう。 めかぶの塩気によって、焼いたそのままの状態で食べても十分おいしいですし、ポン酢をかけてもおいしく食べられます。
めかぶをお求めの方は井上海産物店にアクセスしてください。井上海産物店では三陸海岸で獲れた海の幸を通信販売しており、おいしいめかぶをお取り寄せ可能です。当店は大正7年から事業を営んでいる歴史あるお店です。厳選したいいものをお客様にお届けすることを一念に活動をしており、本当においしいめかぶが欲しいという方の期待に応えることができます。
めかぶに関する井上海産物店の特徴は以下の通りです。
・めかぶの生産量が日本一の三陸の中でも、特に粘りの強いめかぶを仕入れている
・わかめのついでに収穫するのではなく、めかぶを主役として育て、バスケットボール並みの大きさにまで生育している
・冷蔵庫・冷凍庫で保存後加工をすることで茶色になる商品もある中、井上海産物店のめかぶは新鮮なめかぶをすぐに乾燥させており、綺麗な緑色をしている
・細切りに刻まれており食べやすい
井上海産物店では、「三陸産 乾燥 刻みめかぶ」としていくつかの商品展開をしています。単品からセット商品、業務用大容量商品などがあります。
使い方は簡単です。お湯をかけて5分で戻りますので、少し待ってお湯を捨てればすぐに色んな料理に活用することができます。うどんなどの汁物に入れても良いですし、ご飯に乗せて食べたり、めかぶ納豆として食べたり、そのまま醤油をかけて素材の味を楽しむこともできます。活躍の場がいろいろあるため、ご家庭に備えておけばいつでも手軽に食事のアレンジができるようになるでしょう。乾燥させていることで、賞味期限も半年と長くなっており、すぐに消費しないといけないということはありません。
ここではめかぶに関する色んな情報をまとめてきました。わかめなど、海藻全般は身体に良いとされていますが、その中でも特にぬめり成分が強く、その分わかめよりもフコイダンなどを多く含んでいます。「健康的な食品」、「調理も簡単」、「色んな料理に合わせられる」、といったように万人におすすめできる特徴を持っています。
通販サイトを使えばどのエリアにお住まいの方でも三陸ブランドのめかぶをお取り寄せできますので、本場のめかぶを食べてみたいと感じた方は、ぜひ井上海産物店でお買い求め下さい。